2025年7月
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違う種類の口内炎見分け方
「口内炎ができた」と言っても、実はいくつかの種類があり、それぞれ原因や特徴、治療法が少しずつ異なります。自分でケアをする際や、医療機関を受診するべきか判断する際に、自分の口内炎がどのタイプかを知っておくと役立ちます。最も一般的なのは「アフタ性口内炎」でしょう。これは、直径数ミリ程度の円形または楕円形の白っぽい潰瘍で、周りが赤く縁取られているのが特徴です。触れると非常に強い痛みを伴い、通常は1~2週間で自然に治ります。原因はまだはっきりしていませんが、ストレス、疲れ、栄養不足(特にビタミンB群)、口の中の傷などが関係していると考えられています。一方、「カタル性口内炎」は、この記事で解説しているように、特定の場所に境界のはっきりした潰瘍ができるのではなく、粘膜全体が赤く腫れたり、ただれたりするのが特徴です。ヒリヒリとした痛みや熱感を伴うことが多く、原因としては物理的・化学的な刺激や、口の中の細菌バランスの乱れが主なものです。他にも、ウイルス感染が原因でできる「ヘルペス性口内炎」(小さな水ぶくれが集まって破れ、広範囲にただれる、発熱やリンパ節の腫れを伴うことがある)や、「カンジダ性口内炎」(カビの一種であるカンジダ菌が増殖してできる、白い苔状のものが粘膜に付着する)などがあります。口内炎の種類によって、適した市販薬の種類(ステロイド系、抗菌成分、保護剤など)や、歯科医院での治療法(原因除去、軟膏塗布、うがい薬処方など)が異なります。もし自分の口内炎がどのタイプか分からない場合や、症状が重い場合、あるいは長引く場合は、自己判断せずに歯科医院や耳鼻咽喉科を受診して診断してもらうことをお勧めします。正確な診断に基づいた適切な治療を受けることが、早期回復への鍵となります。