唇荒れから腫れに乾燥にご注意
冬の乾燥する季節や、冷暖房が効いた部屋に長時間いると、唇がカサカサに乾燥して荒れやすくなりますよね。この唇の乾燥や荒れも、放置すると唇が腫れる原因となることがあります。唇は非常に薄い粘膜でできており、皮膚のように皮脂腺がないため、自分で潤いを保つ力が弱い部位です。そのため、外気の乾燥や紫外線の影響を受けやすく、すぐに水分が失われてしまいます。乾燥した唇は弾力を失って硬くなり、ひび割れや皮剥けを起こしやすくなります。荒れてひび割れた唇は、バリア機能が低下しているため、外部からの刺激や細菌が侵入しやすくなります。例えば、食べ物の刺激や、口の中にいる常在菌などが傷口から入り込み、炎症を起こして唇が腫れることがあります。また、唇が乾燥していると、無意識のうちに舌で唇を舐めてしまう癖がある方もいらっしゃいます。しかし、唾液が蒸発する際に唇の水分も一緒に奪ってしまうため、かえって乾燥を悪化させてしまいます。さらに、唾液に含まれる消化酵素が唇の粘膜を傷つけ、炎症や腫れを引き起こす原因となることもあります。荒れた唇の皮を無理に剥いてしまうのも危険です。傷口から細菌が入り込み、化膿して腫れてしまうことがあります。唇の乾燥や荒れによる腫れを防ぐためには、日頃からの保湿ケアが非常に重要です。リップクリームなどでこまめに保湿し、唇が乾燥しないように心がけましょう。舐める癖や剥く癖がある場合は、意識してやめるように努力が必要です。荒れやひび割れがひどく、腫れを伴う場合は、市販薬や医療機関で処方される軟膏などを使って炎症を鎮める必要があります。