刺激物で悪化カタル性口内炎の注意点
カタル性口内炎は、外部からの刺激に非常に敏感な状態です。そのため、普段は何気なく口にしているものが、炎症を悪化させてしまうことがあります。特に注意が必要なのは、熱すぎるもの、冷たすぎるもの、辛いもの、酸っぱいものなどの飲食物です。熱いスープや飲み物は、炎症を起こしている粘膜をさらに刺激し、痛みを増強させたり、火傷のリスクを高めたりします。逆に、極端に冷たいものも刺激になることがあります。スパイスたっぷりのカレーや唐辛子を使った料理、レモンやミカンなどの柑橘系の果物、お酢を使った料理などは、炎症部分に直接的な刺激を与え、ヒリヒリとした痛みを強く感じさせます。炭酸飲料も酸性度が高いため、注意が必要です。また、嗜好品であるタバコやアルコールも、口の粘膜に強い刺激を与えます。タバコの煙に含まれる化学物質や、アルコールの脱水作用は、粘膜のバリア機能を低下させ、炎症を悪化させる原因となります。カタル性口内炎ができている間は、これらの刺激物をできるだけ避けることが早期回復のためには非常に重要です。食事をする際は、なるべく刺激の少ない、やわらかくて温度も人肌に近いものを選ぶようにしましょう。薄味で、噛む回数が少なく済むものがおすすめです。飲み物も、常温の水やお茶などが良いでしょう。歯磨き粉も、刺激の強いミント系やアルコール入りのものは避け、低刺激性のものを選ぶと良いでしょう。うがい薬を使用する場合も、アルコールが含まれていないものや、刺激の少ないタイプを選びましょう。カタル性口内炎は、原因となる刺激を取り除き、粘膜を安静に保つことが治癒への近道です。