カタル性口内炎になってしまった場合、医療機関を受診することも大切ですが、自宅でのセルフケアも症状を和らげ、回復を早めるために非常に効果的です。まず最も重要なのは、原因となっている刺激を取り除くことです。もし合わない入れ歯や装置、歯の尖った部分などが原因であれば、歯科医院で調整してもらう必要がありますが、それ以外の刺激(熱いもの、辛いものなど)は自分で意識して避けることができます。食事は、刺激が少なく、柔らかいものを選び、ゆっくりとよく噛んで食べましょう。次に、口の中を清潔に保つことです。しかし、炎症を起こしている粘膜は非常にデリケートなので、強い力で磨いたり、刺激の強い歯磨き粉を使ったりするのは避けましょう。毛先のやわらかい歯ブラシを使い、炎症部分を避けるか、非常にやさしく磨きます。歯磨き粉は、研磨剤が少ないものや、低刺激性のものを選ぶと良いでしょう。うがい薬を使う場合は、アルコールが含まれていないタイプや、刺激の少ないノンアルコールタイプを選び、やさしくブクブクうがいをします。生理食塩水(水100mlに塩約0.9gを溶かしたもの)でのうがいも、粘膜への刺激が少なく効果的です。市販の口内炎治療薬も症状緩和に役立ちます。カタル性口内炎には、粘膜を保護したり、炎症を抑えたりする成分が含まれたスプレータイプや軟膏タイプが適している場合があります。製品の説明書きをよく読み、自分の症状に合ったものを選びましょう。ただし、特定の原因(カンジダなど)による場合は、市販薬では効果がないこともあります。栄養補給も大切です。ビタミンB群や鉄分を意識して摂るようにしましょう。サプリメントで補うのも一つの方法です。そして、十分な休息をとり、ストレスを溜めないように心がけることも、免疫力を高め、回復を助けます。これらのセルフケアを行っても症状が改善しない、あるいは悪化する場合は、必ず医療機関を受診してください。
自宅でできるカタル性口内炎対策