舌にできるアフタ性口内炎は、口の中の他の場所にできるものと比べて、特に痛みが強く感じられることが多いです。舌は常に動いているため、食事をする時も話す時も、無意識のうちに患部に刺激が加わりやすいためです。アフタ性口内炎は、舌の表面や縁、裏側など、様々な場所に発生する可能性があります。見た目は他の場所と同様に、白っぽい、または黄色っぽい偽膜で覆われた潰瘍で、周囲が赤く縁取られているのが特徴です。大きさは数ミリから1センチ程度まで様々で、通常は1つだけできますが、複数個同時に発生することもあります。舌にアフタ性口内炎ができた場合の治し方の基本は、他の場所にできた場合と大きく変わりません。最も一般的な治療法は、市販薬や医療機関で処方される口内炎治療薬を使用することです。舌は特に動く場所なので、薬が患部に留まりにくいという難しさがあります。そのため、薬を選ぶ際には、舌の使用に適したタイプを選ぶことが重要になります。市販薬としては、塗り薬タイプの軟膏やジェル、スプレータイプなどがあります。舌の表面や縁など、比較的塗りやすい場所であれば軟膏が使えますが、唾液で流れやすいという点は考慮が必要です。舌の付け根など、塗りにくい場所にはスプレータイプが便利かもしれません。口内炎パッチは、患部を物理的に保護する効果があり、舌への刺激を減らすのに役立ちますが、舌の動きによって剥がれやすい場合があるため、注意が必要です。舌用のパッチとして開発されているものもありますので、薬局で相談してみると良いでしょう。医療機関を受診した場合は、より効果の高いステロイド成分を含む軟膏や、舌に特化した貼り薬などが処方されることがあります。医師の診断に基づき、適切な薬剤を選んでもらうことが治癒を早める鍵となります。舌は敏感な部位なので、自己判断で様々な薬を試すよりも、専門家に相談することをお勧めします。薬物療法と並行して、セルフケアも非常に重要です。まず、舌への刺激を最小限に抑えることが大切です。熱いもの、辛いもの、酸っぱいもの、塩辛いものなど、刺激の強い飲食物は避けて、柔らかく、温度の適度なものを食べるようにしましょう。