「歯茎に白い、痛いできものができた…これって口内炎?」そう感じた経験はありますか?特に歯茎は硬い組織なので、そこにできるできものは非常に気になりますし、食事や歯磨きのたびに痛むと辛いものです。歯茎にできる白いできものの中で、最も一般的なものの一つが「アフタ性口内炎」です。アフタ性口内炎は、周りが赤く縁取られた、中心部が白っぽいまたは黄色っぽい潰瘍として現れます。大きさは数ミリ程度で、単独または複数個できることがあります。歯茎にできると、粘膜にできる場合と同様に強い痛みを伴います。特に歯ブラシが当たったり、食べ物が触れたりすると、ズキンとした痛みが走ることが多いです。しかし、歯茎にできる白いできもの全てがアフタ性口内炎というわけではありません。例えば、歯の根の先に溜まった膿が出口を求めて歯茎にできた「フィステル(サイナス・トラクト)」と呼ばれるものも、白いできものとして現れることがあります。また、歯周病が進行して歯茎に炎症が起こり、膿瘍(膿の袋)ができる場合も、腫れや白いできものとして見えることがあります。これらはアフタ性口内炎とは原因も治療法も全く異なります。自分で「これはアフタ性口内炎だろう」と判断して市販薬を使ってみても、なかなか治らなかったり、むしろ悪化してしまったりするケースもあります。特に歯茎にできたできものは、原因が歯の根や歯周組織にある病気と見間違えやすいため、注意が必要です。もし、歯茎に白い痛いできものができた場合は、まずは落ち着いて症状を観察してみてください。数日で症状が和らぐようであればアフタ性口内炎の可能性が高いですが、痛みが続く、腫れがひどくなる、熱が出る、リンパ節が腫れるといった症状がある場合は、早めに歯科医院を受診することをお勧めします。歯科医師は、そのできものがアフタ性口内炎なのか、あるいは歯の根の病気や歯周病など他の原因によるものなのかを正確に診断し、適切な治療を行ってくれます。歯茎の健康は、お口全体の健康、さらには全身の健康にも繋がりますので、安易な自己判断は避け、専門家である歯科医師に相談することが大切です。
歯茎の痛い白いできもの口内炎?