「耳鼻咽喉科」は、耳、鼻、喉の疾患を専門としていますが、顎関節のすぐ近くに耳があるため、顎関節症の痛みが耳の痛みに感じられたり(関連痛)、耳鳴りやめまいといった耳の症状を伴ったりすることがあります。そのため、耳の異常を疑って耳鼻咽喉科を受診した結果、顎関節症と診断されることもあります。しかし、耳鼻咽喉科医は顎関節そのものの疾患を専門とするわけではないため、耳鼻咽喉科的な問題がないと判断されれば、歯科口腔外科への受診を勧められるでしょう。心身のストレスが顎関節症に大きく関わっている場合は、「心療内科」や「精神科」が治療に関与することもありますが、これは主にストレス管理や精神的なサポートが目的であり、顎関節の直接的な治療は行いません。結論として、顎関節症を疑った場合に最も適切な第一歩は、「歯科口腔外科」を受診することです。設備の整った総合病院や大学病院の歯科口腔外科であれば、専門的な診断機器や多様な治療法が揃っているため、安心して受診できます。医療機関を選ぶ際は、インターネットで「顎関節症 〇〇市(お住まいの地域) 歯科口腔外科」などと検索してみるのが良いでしょう。また、かかりつけの歯科医院に相談して紹介してもらうのも良い方法です。病院のウェブサイトなどで、顎関節症の診療について詳しく書かれているか、専門医(日本顎関節学会の専門医など)がいるかなどを確認することも、参考になります。顎関節症の治療は、長期にわたる場合もありますが、医師と二人三脚で取り組むことで、必ず症状の改善が見込めます。不安な気持ちを抱え込まず、まずは専門家へ相談する勇気を持つことが大切です。この情報が、あなたが顎関節症の悩みを解決するための助けとなれば幸いです。適切な受診先を見つけて、快適な毎日を取り戻しましょう。
顎関節症と思ったら耳鼻咽喉科で診断できる?