笑顔になったときに歯茎が目立ちすぎてしまうガミースマイル。なぜこのような状態になるのでしょうか。その原因は一つではなく、いくつかの要素が組み合わさっていることがほとんどです。主な原因としては、大きく分けて「筋肉」「歯茎」「骨格」「歯」の4つが考えられます。まず「筋肉」の原因として挙げられるのは、上唇を引き上げる筋肉(上唇挙筋群)の力が強すぎる場合です。笑うときにこの筋肉が過度に収縮すると、上唇が上に上がりすぎてしまい、通常よりも多くの歯茎が見えてしまいます。次に「歯茎」の原因です。歯茎の組織そのものが遺伝的に厚かったり、歯が十分に萌出せずに歯茎に覆われている部分が多かったりする場合に、歯茎が大きく見えやすくなります。炎症などで歯茎が腫れている場合も、一時的に歯茎が目立つことがあります。三つ目に「骨格」の原因です。上の顎の骨(上顎骨)が縦方向に過成長していると、相対的に歯茎の位置が下がり、笑ったときに歯茎が多く見えてしまいます。これは骨格的な問題なので、根本的な改善には骨へのアプローチが必要になることがあります。最後に「歯」の原因です。上の前歯の長さが遺伝的に短い場合や、十分に生えきっていない(萌出不足)場合、あるいは歯が歯茎の中に引っ込んでしまっている(圧下)場合などには、相対的に歯茎の見える割合が多くなります。また、歯の形が小さすぎる(矮小歯)こともガミースマイルの原因となり得ます。これらの原因が単独で影響している場合もあれば、複数組み合わさっている場合もあります。例えば、上唇の筋肉が強い上に歯茎の量も多い、といったケースです。自分のガミースマイルがどの原因によるものなのかを知ることが、適切な改善方法を見つけるための第一歩となります。